CEFR(Common European Framework of Reference for Languages ヨーロッパ言語共通参照枠)について知ろう ー現状把握,目標設定にも使えます

こんにちは,ヨカワユキです。

✓英語力を判断するときの国際的な指標を知りたい
✓客観的に英語力を評価したい
✓英語の目標を決めるための指標が必要

なら,CEFRを使うのはどうでしょう?

 

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CEFRの概要

CEFRは,欧州評議会(Council of Europe)が定めた外国語の習熟レベルの指標です。

2001年に公開され,外国語スキルの評価や教材開発,指導目安などに使われています。
日本で,英語の大学入試改革の文脈で話題に上がりました。

CEFRには,A1→A2→B1→B2→C1→C2の6つのレベルがあります。

A1, A2:Basic User(基礎段階)
B1, B2:Independent User(中級)
C1, C2:Proficient User(熟達)

です。

 

CEFRレベル別できること

CEFRは各レベルごとに,どんなことができるかを定めています。
それを見れば,自分がどのレベルかを知ることができます。

以下,CEFRにおける The self-assessment grid (自己評価用できること一覧) をざっくり訳してみました。

英語OKの方は,リンク先もご覧ください。

https://rm.coe.int/CoERMPublicCommonSearchServices/DisplayDCTMContent?documentId=090000168045bb52

①A1

聞く ゆっくりはっきり話されていれば,自分のこと,家族のこと,必要性の高い身の回りの具体的なことについて,よく使われる単語や基本中の基本フレーズを聞き取れる。
読む お知らせ,ポスター,カタログなどで,よく使われる名前や単語,非常に単純な文を理解できる。
話す

(やりとり)

相手が,リピートや言い換えをゆっくりしてくれたり,言いたいことをまとめるのを手伝えるなら,単純なやりとりができる。
必要性の高いニーズやかなり慣れているトピックについて,質問したり,簡単な質問に答えたりできる。
話す

(発話)

どこに住んでいるかや,自分が知っている人を描写するのに,簡単なフレーズや文を使える。
書く あいさつ状など,短くて単純なポストカードを書ける。
名前や国籍,住所などの個人情報を,ホテル宿泊の際の登録用紙などに記入できる。

②A2

聞く 必要性の高い自分に関係あること(非常に基本的な自分と家族に関する情報,買い物,地元,雇用など)で出てくるフレーズや,高い頻度で使われる単語を理解できる。
読む かなり短い単純な文章を理解できる。
広告や案内書,メニュー,予定表など,日常生活で使うものに載っている,明確で予測可能な情報を見つけられる。
個人あての,短い単純な手紙を理解できる。
話す

(やりとり)

慣れているトピックや活動において,シンプルで直接的な情報のやりとりを必要とするような,単純なルーティン作業で意思疎通できる。
自分で会話を続けられるほど十分には理解できていないものの,とても短い社会的なやりとりに対応できる。
話す

(発話)

家族や他の人,生活状況,教育歴,現在の仕事やその前の仕事について簡単な言葉で表すのに,一連のフレーズや文を使える。
書く 必要性の高いニーズに関連する,短くて単純なメモやメッセージが書ける。
誰かに何かについてお礼を言うなどの,とてもシンプルな個人的な手紙を書ける。

③B1

聞く 仕事や学校や自由時間などで定期的になされる,よく知っていることについての明瞭で標準的な話の,主要な点を理解できる。
比較的ゆっくりで明瞭な話し方であれば,最近のできごとや個人・仕事に関する関心ごとを扱う多くのラジオ・テレビ番組の,主要な点を理解できる。
読む 日々の生活や仕事に関連する,高頻度で出てくる言葉や表現から成る文章を理解できる。
個人的な手紙に書かれている,できごとや感情,望みの表現を理解できる。
話す

(やりとり)

その言語が話されている場所への旅行中,旅行時に起こりそうな多くの状況に対処できる。
個人的な興味や日常生活に関する,よく出てくるトピックの会話に,準備なしで入れる(家族,趣味,仕事,旅行,最近のできごとなど)。
話す

(発話)

経験やできごと,自分の夢,望み,野望を描写するのに,フレーズを単純に結びつけることができる。
意見や計画について,その理由や説明を簡単に表現できる。
物語を話したり,本や映画の脚本を関連付けたりして,自分の反応を表現できる。
書く 慣れていることや,個人的な興味に関するトピックで,まとまりのあるシンプルな文章を書ける。
経験や印象を描写して,個人的な手紙を書ける。

④B2

聞く トピックにほどよくなじみがあれば,長めのスピーチやレクチャーが理解でき,複雑なやりとりの論争にもついていける。
多くのテレビのニュースや最近のできごとに関する番組を理解できる。
標準的な発音の大部分の映画を理解できる。
読む 書き手が特定の態度や視点を示している,現代の問題についての記事やレポートを読める。
現代の散文文学を理解できる。
話す

(やりとり)

ネイティブスピーカーと定期的にやりとりできるような,ある程度の流暢さと自然さでやりとりができる。
よく知っている文脈では,説明したり自分の意見を維持するのに,議論で積極的にふるまえる。
話す

(発話)

自分の興味に関連する範囲の多くの話題について,明瞭で詳細な表現ができる。
さまざまな選択肢のメリットとデメリットを示しながら,時事問題の見方を説明できる。
書く 興味に関連する多くの話題で,明瞭で詳細な文書を書ける。
情報を伝える,あるいは,ある特定の意見への賛成・反対を理由を含めて述べる,エッセイやレポートを書ける。
個人的に重要なできごとや経験を強調しながら手紙を書ける。

⑤C1

聞く 分かりやすくまとまっていなかったり,関係が暗に示されているか,明確には示されていない話でも,広範囲の話を理解できる。
たくさん頑張らなくても,テレビ番組や映画を理解できる。
読む 長くで複雑な事実ベースのテキストや文学を理解でき,文章スタイルの違いを味わえる。
自分の領域に関係のないことでも,専門に特化した記事や長めの専門的な説明を理解できる。
話す

(やりとり)

表現をありありと探すことなく,自分のことを流暢に,自然に表現できる。
社交,あるいは仕事目的で,言語を柔軟に効果的に使える。
簡潔に自分の考えや意見やまとめ,自分のはたらきを,ほかの話し手の考えや意見にうまく関連付けることができる。
話す

(発話)

サブテーマが含まれた複雑な話題で,特定のポイントを発展させたり,適切な結論に向けて話を進めながら,明瞭で詳細な描写ができる。
書く 自分のことを,ある程度の長さでいくつかの視点を提示しながら,明瞭でよくまとまった文章で表現できる。
自分にとって際立った論点を強調しながら,手紙やエッセイ,レポートで複雑な話題について書ける。
想定している読み手に適した書き方を選ぶことができる。

⑥C2

聞く アクセントになじむ時間があれば,その場のものでも,放送でも,ネイティブスピードで話されていてたとしても,あらゆる話し言葉を困難なく理解できる。
読む 要約や,マニュアルや何かに特化した記事,文学作品といった,構造や言葉が複雑な文章を含む,どんなタイプの書き言葉も,ほぼ簡単に読める。
話す

(やりとり)

どんな会話や議論であっても難なく参加でき,イディオムを使った表現や口語的な言い回しに精通している。
自分のことを流暢に表現でき,細かなニュアンスも正確に伝えられる。
何か問題があっても,そこを撤回したり再構成したりスムーズにできるので,他の人はそのことにほとんど気づかない。
話す

(発話)

明瞭でスムーズに流れる描写や論争を,文脈に適した話し方と,聞き手が重要な部分に気づいたり思い出したりするのを助ける,効果的かつ論理的な構造で表現できる。
書く 明瞭でスムーズに流れる文章を,適切な書き方で書ける。
読み手が,重要な部分に気づいたり思い出したりするのを助ける,効果的で論理的な構造を含む,複雑な手紙,レポート,記事を書ける。
仕事あるいは作品として,要約や批評を書ける。

 

自分のレベルはテストで知ることもできる

CEFRにおける英語力は,英語関連のテストを受けることで知ることもできます。
文部科学省が,各資格・検定試験とCEFRとの対照表を発表しています。

また,ネットで ”CEFR English online free test” などと検索すると,オンラインテストとCEFRでの評価を提供しているサイトもあります。
EF SET はそのうちのひとつです。

 

学習のおともにCEFRを使う

CEFRのいいところは,英語の4技能(聞く,読む,話す,書く)について,比較的詳しくレベル分けしているところです。

レベル別のできることリストを見れば,4技能それぞれについて,自分がどのあたりにいるかを把握できます。

英語を学んでいる人の多くは,インプット>アウトプットで学習していると思います。
もしかすると,聞く・読むのレベルのほうが,話す・書くのレベルより高いかもしれません。

CEFRは現状把握のほか,自分がどこのレベルを目指すかの目標設定にも使えます。
4技能それぞれ(話すには会話と発話で2つあるので,合計5つでもOK)でレベルを設定するのがオススメです。

具体的に書かれているので,自分のなりたい像がイメージしやすいと思います。

CEFRは,海外の英語学習サイトや海外の出版社が出版している英語学習テキストでよく採用されています。
自分に適した教材を選ぶのにも使えます。

 

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