こんにちは,ヨカワユキです。
✓昔の日本人がどう語学を学んだか知りたい
✓経験に裏付けされた学習法が知りたい
なら,20ヵ国語をマスターした日本人からのアドバイスをどうぞ。
語学習得中心の人生
4部構成になっている本書,第1部は著者の語学漬けの半生についてです。
学校でローマ字を勉強したことをきっかけに言語に興味を持った著者。
父からドイツ語を教わり,英語ラジオに心酔し…と,さまざまな言語とどう向き合いどう習得してきたかがあますところなく書かれています。
インターネットもなく,海外もおいそれと行けない時代。
手に入るものを使っていかに学習を続けるか,練習を続けるか。
気に入った素材や効果のあるやり方を自分で見つけ,徹底的に自分主体の語学学習をする姿から,言語に対する執着が感じられます。
第2部では,著者がこれまでどのように20ヵ国語を学んできたかが簡潔にまとめられています。
学び始めたのは高校生~30才くらいまでの時期で,入門レベルの本とネイティブが話す音声テープを使った学習がメインです。
種田式?言語習得法
第4部は「体験的速修術29項」。
著者が実践している言語習得の方法やマインドが紹介されています。
いくつか挙げると…
①どんなことばも,まず「入門書」から
②最初の千五百語の暗記は丁寧に
③すぐ役にたつ五百の例文丸暗記
④ブロークンは敵
⑤会話の第一歩は「ひとりごと」
⑥オウムに学ぶ語学テープの利用法
①学習初期の学習が最も大切
著者は,学習初期にその言語の基礎をしっかり定着させることに重きを置いています。
よく使われる単語や基本例文を覚えて単語のニュアンスや文のパターンを身に着け,
音を十分繰り返し聞き音の特徴をつかむ。
実は私もこのうちの2つをやっていました。
1つ目は入門書の使用。
ドイツ語を学習するとき,入門書でドイツ語の特徴を把握しました。
「ドイツ語ってこんな感じか」と心構えを作ってから文法書に入れたので,どんどん出てくるルールに混乱せずに済みました。
2つ目は音を十分聞くことです。
英語学習の1つとして「ローマの休日」をひたすら聞きました。
同じ音源を大量に聞いたことで,英語のリズムや話し方を体が覚えてくれました。
②ブロークン英語に徹底的に警戒せよ
著者は本書で,
自分が,学んでいる語に十分に上達したいと思ったら,ブロークンは絶対に使わないように努力しなければならない。(p.193)
と述べています。
最初はブロークンでも仕方ないと思います。
でも,そこで満足するとずっとブロークンから抜け出せません。
ブロークンでも通じるからなおさら質が悪い。
通じなければ,「もっと学習してちゃんとしたことを言わなければ!」となりますが,ブロークンで話していても相手は何を言っているか汲んでくれるので「このままでもまぁいいか」という誘惑に駆られます。
その誘惑に負けると,熟達・上達からはどんどん遠ざかり,適当に言ってごまかす方向へと進みます。
著者は,
自分が読んで覚えているもの,あるいは聞いたことのある表現だけを使うのである。少しでも「あやしい」と思ったら,辞書で確かめてから使うぐらいの努力をしてほしい。(p.193)
単語は何千何万と知りながら,ブロークンを平気でいうような人は,正しく用いる人から軽蔑されることはいうまでもない。ビジネスマンだったら,相手に悪印象を与え,人格を疑われることにもなりかねない。けだし,人間はことばにデリケートなニュアンスをふくませて,はじめて真の意思を通じあうことができるものだからである。(p.193-194)
と言います。
日本語でのコミュニケーションを考えてみてください。
適当な日本語を話す人と話すのは,疲れるし時間もかかるし混乱する。
そんな人と話し続けたいですか?
英語学習の個別サポート,承ります。
下記からご連絡ください。
私もこの意見には同意です。