こんにちは,ヨカワユキです。
あなたの混乱を解消します。
品詞とSVOCは別物です
まず大前提としておさえておくことは,品詞とSVOCは全く別のものだということです。
SVOCは,英文の中でその単語がどんな役割かを示したもの
です。
どちらも単語の話をしていますが,単語の扱い方が違います。
品詞は単語単体の意味や使い方でどの品詞になるか分類されますが,SVOCはあくまでも文中での単語の役割分担です。
品詞
品詞=意味での単語の分類です。
すべての英単語は,意味によって「○○詞」と呼ばれるものに分けることができます。
主な品詞は9つあります。
名詞:人やモノ,概念を表す
例えば,Mika(人),pen(もの),dog(もの),idea(概念),beauty(概念)など。
代名詞:名詞の代わりになる
例えば,you,our,him,they など。
いわゆる,名詞を言い換えるときに使う単語です。
形容詞:名詞や代名詞を修飾する
例えば,pretty,cool,high,good など。
人やものの特徴や性質を表すときに使います。
pretty shoes(かわいい靴)「pretty / かわいい」は靴の特徴を説明しています。
なので,「pretty / かわいい」は,「shoes / 靴」という名詞を修飾する形容詞になります。
動詞:人やものの動作や状態を表す
例えば,go(動作),work(動作),know(状態),be(状態)など。
助動詞:動詞を修飾する
例えば,will,can,must,shouldなど。
動詞の内容に,話者の気持ちや主観を反映させます。
I will go to school. (私は学校に行くつもり)では,go の前に will をおいて,話者がどの程度 go するか,伝えています。
副詞:動詞,形容詞,副詞(名詞・代名詞以外)を修飾する
例えば,fast,hard,very,well,enoughなど。
study hard(一生懸命勉強する)「hard / 一生懸命」は,「study / 勉強する」という動詞にどのように勉強するかという情報を加えています(修飾)。
very high (とても高い)「very / とても」は,「high / 高い」という形容詞にどれくらい高いかという情報を加えています(修飾)。
well enough (十分上手に)「enough / 十分」は「well / 上手に」という副詞にどれくらい上手かという情報を加えています(修飾)。
前置詞:名詞や代名詞の前に置いて,文中で他の単語と関係づける
例えば,at,in,for,on など。
go to school(学校へ行く)「to / ~へ」は,「go / 行く」と向かう先である「school / 学校」を結び,意味をもたらしています。
接続詞:単語と単語,句と句,節と節を結びつけ,関係を示す
例えば,and,but,because など。
※句は,2個以上の単語が集まって意味をつくっているものです。
例えば,for 5 years(5年間),with my friends(友だちといっしょに)など。
※節は,2個以上の単語があつまってできたまとまりで,かつ主語と述語(動詞)を含むものです。
例えば,I was sleeping when my brother came home. (私は眠っていた,私の兄が家に帰ってきたとき)という文で,I was sleeping と,when my brother came home が節です。
間投詞:感情や鳴き声を表す
例えば,Ouch!(感情),meow(鳴き声)など。
名詞:人やもの,概念を表す
動詞:人やものの動作や状態を表す
形容詞:名詞や代名詞を修飾する
副詞:動詞,形容詞,副詞(名詞・代名詞以外)を修飾する
SVOC
SVOC=文中での単語の役割/はたらきです。
最初にSVOCそれぞれ何を指すかを整理しておきましょう。
V:動詞
O:目的語
C:補語
英文には,SとVがあります(※命令文にはSはない)。
OとCは英文によって,あったりなかったりします。
S(主語)
動作を行う人やモノ,その文における主題がきます。
文中で「~は」「~が」にあたる部分です。
例えば,I go to school.(私は学校へ行く。)では,「go / 行く」動作をするのは「I / 私」なので,主語は I です。
主題の例は例えば,Writing novel is difficult.(小説を書くことは難しい。)など。
「writing novel / 小説を書くこと」がこの文における主題です。
V(動詞)
これは,品詞のところで説明した動詞を指します。
人やものの動作や状態を表すものです。
O(目的語)
文中のVが表す動作の対象がOです。
文中で動詞の後ろに置かれ,「~(人・もの) に」,「~(人・もの) を」にあたる部分です。
例えば,I do my homework.(私は宿題をする。)では,「do / する」の対象(何をするか)は「my homework / 宿題」です。
なので,my homework が目的語です。
目的語が文中に2つ登場することもあります。
例えば,He gave his girlfriend a present.(彼は彼女にプレゼントをあげた。)では,「gave / あげた」の対象(誰にあげたか と 何をあげたか)は「his girlfriend / 彼女」と「a present / プレゼント」です。
なので,his girlfriend と a present が目的語になります。
C(補語)
文中で,SやOを説明するものが補語です。
まず主語を説明する例を見てみましょう。
例えば,She is beautiful.(彼女は美しい。)では,「beautiful / 美しい」は主語にあたる「she / 彼女」がどういう人かの説明です。なので,beautiful は補語になります。
あるいは,My son became a doctor.(私の息子は医者になった。)では,「a doctor / 医者」は主語の「my son / 私の息子」がどうなったかの説明です。
なので,a doctor は補語になります。
続いて,目的語を説明する例です。
例えば,The news made me happy.(そのニュースは私を幸せにした。)では,「happy / 幸せな」は目的語の「me / 私を」をどういう状態にしたかを伝えています。
なので,happy は補語になります。
また,Taro call his cat Mimi.(たろうは彼の猫をミミと呼ぶ。)では,「Mimi / ミミ」は目的語の「his cat / 彼の猫」の名前を伝えています。
なので,Mimi は補語になります。
おまけ M(修飾語句)
SVOCどれにも当たらないものは文にあるのでしょうか?
答えは…
あります。
それが M(修飾語句)と呼ばれるものです。
例えば,I live in Tokyo.(私は東京に住んでいる。)を考えてみましょう。
「I / 私は」 が主語,「live / 住んでいる」 が動詞です。
では「in Tokyo / 東京に」 はなにかというと,Mです。
in Tokyo は住んでいる場所を示しているだけで,動詞がそこに向かってなにか働きかけるわけではないのでOにはなりません。
また,in Tokyo はSの I の説明もしてないですし,この文章に目的語はないのでCにはなりません。
ということで,Mです。
Mがいくつかある場合もあります。
例えば,They learn math seriously every day.(彼らは数学を毎日真剣に学ぶ。)では,「they / 彼らは」が主語,「learn / 学ぶ」 が動詞,「math / 数学」が目的語です。
「seriously / 真剣に」はどういうふうに学ぶかを述べていて,「every day / 毎日」はいつ学ぶかを述べています。
よって,どちらもMとなります。
SVOCにあたる単語の品詞はだいたい決まっている
実は,SVOCに使われる単語はだいたい決まっています。
Sは動作を行う人やもの,文の主題にあたるので,名詞と代名詞です。
Vはそのまま動詞ですね。
Oは,動作の対象です。
つまり,何らかの動作や状態をはたらきかけられる対象なので,人やモノになります。
よって,Oに使われるのは名詞と代名詞です。
先の例文でもそうなっているのを確認してみてください。
I do my homework.
He gave his girlfriend a present.
Cは,主語や目的語を説明するものになります。
つまり,名詞や代名詞について,それがどんなものか説明します。
名詞や代名詞を説明するには,別の名詞や代名詞を使って説明するか,形容詞で特徴や性質を伝えるかです。
よって,Cは名詞と代名詞と形容詞です。
先の例文で確認してみましょう。
She is beautiful.
My son became a doctor.
The news made me happy.
Taro call his cat Mimi.
1つの単語につき,品詞は1つとは限らない
1つの単語の品詞が1つだけとは限らないということに注意してください。
例えば,「doctor / 医者」は名詞で1つに決まりますが,hard はどうでしょう。
hard は,副詞と形容詞の使い方があります。
例えば,先に品詞のところでお伝えした study hard は,「study / 勉強する」という動詞を説明しているので副詞で「hard / 一生懸命に」となりますが,
a hard bed とすると,名詞の「a bed / ベッド」がどういうものかを説明する形容詞「hard / 硬い」です。
注意して見てみてください。
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このことが,品詞とSVOCを混同しがちな1つの原因のように思います。