「ハウルの動く城」(Howl’s Moving castle)で英語学習

こんにちは,ヨカワユキです。

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アニメの吹き替え(Dub) で 英語に親しむ <やり方編>
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日英セリフ比較

※作品画像はすべて,スタジオジブリのサイトからの出典です。

絡まれたソフィーを助けて逃げるハウル

やあごめんごめん,探したよ。 There you are, sweetheart. Sorry I’m late. I was looking everywhere for you.
許してあげなさい。 気はいい連中です。 Don’t hold it against them. They are not all that bad.
英語には,いろいろな呼び方があっておしゃれですね。
直訳すると,「ここにいたんだ,僕の可愛い彼女」という感じでしょうか。
あまりおしゃれにならない…?(汗)
hold it against 人:人を責める,けちをつける
という意味です。
敵対する(against)人に対して,それをずっと持っている(hold)ということで意味が分かりやすいですね。
日本語セリフは「許す」という言葉を使っていますが,英語で forgive を使うと重大なことを許す感じがします。
なのでこの場面では,「(兵士にからかわれたことを)を水に流して(責めないでね)」くらいの軽さがちょうどいいのだと思います。

ハウルの動く城で,ソフィー,カルシファーと対面

こんがらがった呪いだね。この呪いは簡単には解けないよ。 I don’t envy you lady, that is one bad curse. Curses are tough, you’re gonna have a very hard time getting rid of that on.
おまけに人にはしゃべれなくしてあるね。 Let me guess, the curse won’t allow you to talk about it, right?
じゃあカルシファー,あんたあたしにかけられた呪いを解けるの? Well then, you should be able to break my curse.
簡単さ,オイラをここに縛り付けてる呪いを解いてくれれば,すぐあんたの呪いも解いてやるよ。 Maybe, maybe not. Listen, if you can find a way to break the spell that’s on me. Then I’ll break the spell that’s on you. You got it?
悪魔と取引するってわけね?あんたそれ,約束できるの? You promise to help me, if I help you?
悪魔は約束はしないさ。 I don’t know lady, demons don’t make promises.
“Let me guess.” という表現がいいですね。
日本語セリフでは「おまけに」に相当。
この場面では「自分の中で確信めいているようなことをちょっと言わせてもらうよ」という感じかな。
「(呪いを)解く」は break を使いますね。
英語のほうがカルシファーの悪魔っぷりが露骨(笑)。
“Maybe, maybe not.” や,”I don’t know lady.” ではぐらかしてます(笑)。

ハウル,お風呂に入ったら髪色が変わる

そうじ,そうじ,だからそうじも大概にしろって言ったのに。 Wrong! Wrong! I specifically ordered you not to get carried away.
絶望だ。なんという屈辱。 Now I’m repulsive…
もう終わりだ。美しくなかったら生きていたって仕方がない。 I can’t live like this… I give up… I seek no point in living, if I can’t be beautiful…
日本語セリフでは,そうじ となっていますが,英語では,「違う!違う!」となっています。
(ソフィーがそうじをしたせいで)あるべきものがあるべき場所に置いてない,それで「違う!」というわけです。
repulsive がけっこう難しめの単語。
非常に不愉快」「病気にさせるほどひどい」そんな意味です。
no point in~ は~しても無駄」「意味がない」という意味。
point は点のほか,要点や目的などの意味でも使うので,それが no(まったくない)というわけです。

サリマン先生に会いに行くソフィーを見送るハウル

お守り。無事に行って帰れるように。大丈夫,僕が姿を変えてついていくから。 This charm will guarantee you your safe return. Don’t worry, I’ll follow behind you in disguise.
さあ行きたまえ! Now, off you go!
お守りは,charm
lucky charm と言ったりもします。
guarantee 人 もの で人にものを保証する」ですね。
SVOOの第4文型の文章です。
in disguise は変装して」 の意味。
”Off you go.” は行ってもいいよ」という意味。
フレーズとして覚えてしまってOKです。
ハウルがソフィーを引き止めていたので「(用が済んで)もういいよ」という場面です。

サリマン先生相手にハウルを弁護するソフィー

ハウルに心がないですって? Howl would never be so heartless!
たしかにわがままで臆病で何を考えているか分からないわ。でもあの人はまっすぐよ。 He may be selfish and cowardly and sometimes he’s hard to understand, but his intentions are good.
自由に生きたいだけ。 He just wants to be free.
ハウルは来ません。魔王にもなりません。 Howl won’t come here, he doesn’t need your help.
悪魔とのことはきっと自分でなんとかします。 He can fix his problem with his demon on his own.
あたしはそう信じます。 I am certain of it!
cowardly は臆病なという形容詞
-ly がついていますが,副詞ではないので注意です。
ちなみに「臆病者(名詞)」は coward です。
「あのひとはまっすぐよ」を intention が good と表すのがフムフムという感じ。
intention は,意図」や「意向」。
つまり,彼の考えていることはよい→まっすぐ(ひねくれていない,素直)となるわけです。
be certain of ~ で~を確信している」となります。
believe よりも客観的なニュアンスがあります。
ソフィー,かっこいいです!

みんなで飛ぶ

もう,ハウルが来るならあたしが来ることなかったのよ。 Why did you make me come here, if you were coming yourself?
ソフィーがいると思うから行けたんだ。あんな怖い人のところへ一人で行けるもんか。おかげで助かった。さっきはほんとに危なかったんだ。 Knowing you’d be there gave me the courage to show up. That woman terrifies me, I can’t face her on my own. You’ve saved me, Sophie. I was in big trouble back there.
なじるソフィーを軽くかわすハウルがかっこいい…。
こんなん言われたら,怒っててもまぁいいかとなりますね(笑)。
terrify 人 は人を怖がらせる」ということ。
日本語セリフではハウルが主語になっていますが,英語では女性(サリマン先生)が主体になっています。

戦いに行くハウルと止めようとするソフィー

待って,ハウル,行ってはだめ。ここにいて。 No, wait, Howl! Don’t go out there! It’s too dangerous.
次の空襲が来る。カルシファーも爆弾は防げない。 Another wave’s coming and Calcifer is too weak to stop the bombs.
逃げましょう,戦ってはだめ。 Let’s run, don’t fight them, Howl.
なぜ?僕はもう十分逃げた。ようやく守らなければならないものができたんだ。君だ。 Sorry, I’ve had enough of running away, Sophie. And now, I’ve got something I wanna protect. It’s you.
こんなところに受験でおなじみの too~ to V 構文が!
カルシファーは弱すぎて,爆弾を止められないようです。
I’ve had enough of running away.” は,現在完了がぴったりの表現です!
日本語セリフからも分かるように,「これまでいろいろなことを逃げてきた(逃げ続けてきた)」という感覚。
過去のこととしてとらえるのではなく,過去から今までをまるっと見てるから出てくる現在完了です。

カルシファーをのせるのがうまいソフィー

カルシファーお願い,あなたにしかできないの。ハウルのところへ行きたいの。お城を動かして。 We have to tell Howl, we’re not attached to the hat shop now. Move the castle and take us to Howl.
あなたならできるわ。すごい力を持ってるもの。 I know you can do it, I’ve never seen a fire with more spark.
だって昔から言うじゃない。一流は場所を選ばないって。 They say that the best blaze burns  brightest when circumstances are at their worst.
ここは日本語セリフと英語セリフがけっこう違っています。
ここのソフィーはカルシファーに城を動かしてほしいわけですが,
日本語セリフは,感情で訴えている感が強いのに対し,英語セリフは,要求とその理由を明確にして理屈で訴えています。
面白い!
日本語セリフの「一流は場所を選ばない」,英語では「最悪の環境でも」となっています。
英語セリフを直訳すると,「最悪の環境でも,一流の炎は最も輝く」ですね。

ハウルに心が戻った

どうか,カルシファーが1000年も生き,ハウルが心を取り戻しますように。 Please… Help Calcifer live. And please help Howl take back his heart.
うるさいな,何の騒ぎ?こりゃひどい。身体が石みたいだ。 What’s going on? What am I doing here? I feel terrible, like there’s a weight on my chest.
そうなの,心って重いの。 A heart’s a heavy burden.
あー,ソフィーの髪の毛,星の光に染まってるね。きれいだよ。 Wow, Sophie, your hair looks just like starlight. It’s beautiful.
ハウル大好き,よかったー。 You think so? So do I!
日本語セリフの「身体が石みたいだ」は,英語セリフでは,「胸におもりが載っている」となっています。
それはたしかに身体が重くて動かない→石みたい,ですね。
「心って重いの」のところで heavy burdenという言葉をチョイスしているのもいい!
burden は背負うべきもの」「責任をもつものの意味で,その中身は難しいものや大変なもの
なので,「重たくて大変,でも責任をもつべきもの」が心なんですね。
最後のソフィーの返しも日本語セリフと英語セリフでぜんぜん違っています。
日本語セリフでは,大変なことがすべて全て終わり,ハウルに想いも伝え,もう安心だーという感じですが,
英語セリフでは,その前のハウルの発言に対して「そう?私もそう思う!」と返しています。

英語版のソフィーは,日本語版に比べて自分の意志を明確に言葉にしている感じがします。
カルシファーは声優さんの影響か,日本語版のほうがおちゃめで可愛い感じがありますね。

「ハウルの動く城」の英語スクリプトは,こちらで読めます。

 

「ユーリ!!! on ICE」英語吹き替えの表現はこちらです。

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