英語の発音 ―発音を楽にする音声変化

こんにちは,ヨカワユキです。

✓ネイティブらしい英語を話したい
✓英語の発音のコツを知りたい

あなたに,英語の発音の特徴をお伝えします。

第5回めは,音声変化です。

英単語は,英文で発音されるとき,単語単体で発音するときと違う音になることがあります。
音声変化を理解すると,英語の音が聞き取りやすくなります。

 

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音声変化は英語の発音を楽にする

英語ネイティブは音声変化をさせて英語を話しています。
なぜなら,それが自然で楽だからです。

音をくっつけたり音を落とす→発音する音が減る
音を短く軽めに出→口の動きを最小限に抑える,息の出し入れを減らせる
のです。

実は日本語にも音声変化があります。
「洗濯機」発音してみてください。
「せんたっき」と言いませんでしたか?
でも「洗濯機」にルビをつけるなら「せんたくき」ですよね?
「せんたっき」と「せんたくき」,どちらが発音しやすいですか?

音声変化させて発音できるようになると,音声変化をさせないで発音するよりも断然楽に発音しやすくなります。

 

主な音声変化

①くっつく

英文の中で,隣り合う単語同士がくっついて発音されることがあります。

単語同士がくっつくのは主に,
・子音で終わる単語と母音で始まる単語がとなり合うとき
・子音で終わる単語とyouがとなり合うとき

です。

例えば,NHK Worldのビデオニュース Japanese convenience stores switch to paper containers の冒頭部分の英語を読んでみると,

という感じになります。
青いハイライト箇所をくっつけて発音しています。

また,youがその前の単語とくっつく英文は,主語がyouの疑問文や,目的語がyouの文です。

Did you~?, Can you~?, Would you~?

I want you to go there.

②落ちる

単語の語末の音が落ちる(発音しない)ことがあります。

落ちる音は主に,
・となり合う単語の最後の音が,次にくる単語の最初の音と同じか似ているとき
・単語の最後の/t/や/d/の音

です。

先程の文章の convenience storeは,convenience の最後の音と storeの最初の音がどちらも/s/なので,convenienceの最後の/s/を落としています。

語末の/t/や/d/については,NHK Worldのビデオニュース
Japan’s oldest concert pianist holds show marking 100th birthday の冒頭部分を読んでみると,

となります。
灰色のハイライトの箇所を落として発音しています。

音が落ちるとき,その音自体は発音されませんが,落としたところに一瞬間が入ることに注意してください。

脱落する単語と次の単語の間に促音の「っ」が入るイメージです。
すぐに次の音にいかないようにしましょう。
聞き比べてみてください。
convenience store, oldest concert pianist

③短く軽くなる

リズム でもお伝えしたように,ほかの単語を補助するはたらきをする機能語(前置詞や冠詞,接続詞,助動詞,関係詞など)は,短く軽く発音されます。

英語の発音 ―リズム 強弱が繰り返される英語の音
こんにちは,ヨカワユキです。✓ネイティブらしい英語を話したい✓英語の発音のコツを知りたいあなたに,英語の発音の特徴をお伝えします。第4回めは...

よく使われる単語を,普通の発音と弱形発音で発音してみました。
聞き比べてみてください!

前置詞 at, for, from, of, to

代名詞 your, their

be動詞 are, was, were


助動詞 (完了形で使う)have, has, had, will, would

④/t/の音がダ(ラ)行の音になる

/t/の音が母音に挟まれると,その音がダ行やラ行に近い音に変わります。

例えば,water, shut up! の/t/の音。

/t/は息を強く吐き出して出す音です。
ということは,ちゃんと発音しようとすると,労力がかかる音です。

落としたり別の音にしたりして,発音を楽にしているわけです。

 

音声変化を身につけるには

①聞こえてきた音をそのまま真似る

英語のリズムを身につけるのと同じく,シャドーイングやリピートなどで英語の音声を真似して発音練習するのがいちばんよい方法です。

このとき大切なのは,聞こえた音をそのまま真似すること。

スクリプトや単語のスペルを見て,「こんな音に聞こえるのはおかしいぞ」「この単語を言っているように思えない」と思っても,聞こえた音をそのまま真似してください。
聞こえた音が正しい発音です。

②発音時のポイント

スクリプトを音読するときには,
・単語同士をなるべくくっつけて発音する
・語末の/t/や/d/は常に落とす
・機能語はとにかく短く軽く発音する
を意識するのがおすすめです。

スクリプトでは,それぞれの英単語はスペースを空けて書いてあります。
しかし英語の文章は,基本1文一息で発音され,単語同士をいちいち離して発音しません。
単語同士をくっつけて読めば,くっつく音声変化はできたも同然です。

落ちる音や短く軽く発音する弱形発音については,
書いてあるとはっきり読みたくなってしまう…気持ち,分かります。

しかし,冒頭にお伝えしたことを思い出してみてください。
音声変化は,英語の発音を難しくするものではなく,発音を楽に,しやすくするものです。
一定期間意識して練習すれば,その出し方が自然になっていきます。
ぜひその感覚をつかんでください!

発音は,運動です。
身体に動きを覚えさせるためには練習あるのみ。
できるようになった姿を思い描きながら,練習を続けてみてください。

 

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